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2017/02/02

大阪|就労移行支援 なぜ「自信が持てない」のだろう。

殻にこもる人

就労移行支援事業所アスクのジョブ・コーディネーター笹谷です。

今回は「自信」について考えてみました。

就労移行支援事業所アスクに通所されている利用者の方の中には、「自信が持てません」という方が多いようです。

情報処理技能検定試験表計算1級や2級の過去問題を制限時間内に解けるのに、自分はパソコンに自信がないと発言されたり、模擬面接でしっかり応答できているのに、「自分は全くできていない」と自己評価されたりして驚かされることがあります。

多くの人は、自信に満ち溢れて、威風堂々と活躍している人物に憧憬の念を持つようです。

私も、自信をもって生きて行きたいと思っていますが、常に自分に自信が持てるわけではありません。

米国大統領ドナルド・トランプ氏は、大統領就任後選挙公約を実行に移しています。そのため国内外で様々な摩擦が起こっていますが、意に介せず大統領令に署名する姿が連日メディアを賑わせています。まさに自分の信念を貫く自信にあふれた行動のように見えますが、心の片隅には、このままで大丈夫なのかという思いもあるはずです。

ことほど左様に、人は自分が見ている自分と、他人から見られている自分とでは捉え方が異なっています。

それでは、いったい自信を持つということはどんなことなのでしょうか。

何か哲学めいて難しそうな命題ですので、「自信を持つ」を辞書で調べてみると、

「自分自身の価値や能力を信ずること」
「自分で自分の言動や主義を疑わないこと」

と、ありました。

もう少し分かりやすく言えば、「自信」とは「自分で自分を頼りにすることができること」、「自分の一番大切なことや物を自分に預けられること」と言ってもよいと思います。

自分で自分を頼れるからこそ、自分のすることに不安を持つことがない、あるいは不安があってもそれを乗り越えて進むことができるのだと思われます。

自分で自分を頼れなければ、なにをしても不安しか持てないし、その不安を払拭することもできなくなります。不安しか持てなければ、積極的に物事を考えることが出来なくなり、ますます自分を頼れなくなってしまうことでしょう。

次に、自分の何を信じていないのかを考えてみました。

先ほど辞書で調べたことの中に「能力や価値」という言葉が出ていました。そこでこの言葉に焦点を当てて考えてみました。

そうすると、以下のことが見えてきます。

「自分の能力を信じることが出来ない」

「自分の価値を信じることが出来ない」

      ↓

その結果、自信が持てない。

能力とは、物事を成し遂げることのできる力ですから、「自分が物事を成し遂げることができないと信じてしまっている状態」が「自分に自信が持てない」ということです。

価値とは、その事物がどのくらい役に立つかの度合いと言えますから、自分という人間が、何かの、誰かの役に立っていると思えない状態も「自分に自信が持てない」ということになります。

以上のことから、「自分に自信が持てない」という状態は、「自分が物事を成し遂げることができないと信じてしまっている状態」であり「自分という人間が、何かの、誰かの役に立っていると思えない状態」であることだと思われます。

逆に言うと、自分がこれら2つの状態にあると「信じている」ことが、「自分に自信が持てない」ということなのかもしれません。

したがって、「自信を持つ」とは、上述した2つのことを信じている自分から自分を解き放つことになります。そのためには「私はこんなに多くの経験をしてここまで生きてきた」という、「ありのままの自分」のことを認めることから始めてください。

嬉しかったことや感動したこと、嫌な思いや失敗をしたりした苦い経験もすべて含めて、自分のことを認めてこそ「自信」が生まれるのです。

「私は価値ある人間なのだ」というポジティブな考えを持つことが「自信を持つ」ということに繋がるように思われます。

人自信がある