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2018/01/31

生活のデザインを描いて睡眠負債を解消しよう!

スタッフ笹谷です。
真冬の寒さが続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。
今回は、知らず知らずのうちに溜まる睡眠負債の解消についてお話します。

★あなたも睡眠不足かも
私たちは、いつも調子がいい日ばかりではありません。どうも今日は調子が良くない。このところケアレスミスが続いている。原因は分からないが、こんなことが続いているようなら、睡眠不足が疑われます。

朝の目覚めがよく「今日も頑張るぞ」と思っていても昼前に眠くなったり、集中力が落ちたりするようなら、睡眠不足になっている可能性が高いようです。

NHKの『ためしてガッテン』にも取り上げられていましたが、「睡眠負債」が原因かもしれません。しかし、その詳しい内容について、知らない方が多いようです。

★睡眠負債とは
睡眠負債とは、「少しずつの睡眠不足が重なることによって、簡単には解決しない深刻なマイナス要因が膨らんでいく」という性質を表した造語です。

眠ることを、単に体を休めることだけだと誤解すると、忙しいので睡眠時間を少し削っても大丈夫だと考えたり、限られた時間の中で、どこかの時間を削るとしたら睡眠時間しかないなどと無理をしたりして、「睡眠負債」に陥りやすくなります。厄介なことに睡眠時間は寝だめできないために、寝不足を続けると、睡眠負債は増え続けることになります。

しかし、「睡眠負債」が解消できれば、気分がすっきりして脳の働きが良くなるだけでなく、スポーツ選手の例では、「うごき」や「成績」のパフォーマンスも向上するという研究結果があります。

このことから毎日を快適に過ごすためには、しっかり眠ることが大切になります。しっかりした睡眠を取るためには、「生活のリズム」を整える必要があるように思われます。そのためには、一日の中で、活動している時間と睡眠時間とを上手に配分していく、いわば「生活のデザイン」を考えることが大切です。

★眠らない(眠れない)日本人
日本人の睡眠時間は、2014年のOECD(経済協力開発機構)の調査では、29か国中28位でした。

国民の平均睡眠時間(対象年齢15~64歳)

1.南アフリカ     9時間22分   2.中国        9時間02分
3.インド       8時間48分   4.ニュージーランド  8時間46分
5.アメリカ      8時間36分   5.スペイン      8時間36分

28.日本        7時間43分   29.韓国        7時間41分

厚生労働省の報告でも、日本人の約40%は6時間未満の睡眠を続けているとなっています。日本では眠らない(眠れない)人が多いようです。

★最適な睡眠時間とは
最適な睡眠時間については、昔は8時間睡眠といわれていましたが、現在では、個人差や年齢による違いがあるものの、6時間30分〜7時間30分が良いといわれるようになってきています。

大雑把に表現すると、よく眠れており、日中眠たくなったり、集中力が低下したりしない睡眠時間ということができます。4時間未満や8時間以上となると健康や寿命に良くない影響が及ぶともいわれています。

特に睡眠時間で注意しなければならないことは、最適な睡眠時間から少し短い6時間睡眠です。日本人は6時間位眠ると、充分に睡眠を取ったように感じる人が多いようです。

しかし、6時間睡眠を2週間続ける実験をした研究からは、睡眠負債により脳での情報処理にかかる働きは、「二晩徹夜」したのと同じになるという結果が出ています。

この実験から推察されることは、私たちが睡眠負債のために、脳や身体の働きが通常より「にぶい」状態で過ごしている可能性があるということです。

もしも、私たちが睡眠負債を解消して、高いパフォーマンスが引き出せるようになるのであれば、「眠らにゃ損々」」かも知れません。

★生活のデザインを描いてみよう
睡眠負債を解消するためには、生活のデザインを描いてみる方法が有効的です。

生活のデザインに関しましては、下図を参照してください。

①朝起きてすぐ日光に当たる(部屋の照明を最大にする)と、眠気を誘発するホルモンであるメラトニンの分泌が抑えられ、夜に分泌が促されます。日中は、カフェインの多い飲み物を飲んだりして、活動量を上げていきます。昼間と夜間とのメリハリをつけることで、睡眠の質を上げることができます。
②夕方以降は、コーヒーなどはできるだけ控え、夕食後は、程度な温度と湿度の部屋で、照度を下げた室内で、落ち着いた時間を過ごします。入浴はぬるめのお湯に浸かり、身体深部の体温を一旦上げると、その後によい眠気が訪れます。ベッドに入る前や入ってからは、スマートフォンなどからのブルーライトを浴びないようにします。寝具は寝返りのしやすいものを選ぶとよいでしょう。
なお、睡眠剤などを処方されている場合は、医師や薬剤師の指示に従って服用してください。

このように質の高い睡眠には、起きている時間も影響します。睡眠負債の解消には、寝ている時間だけでなく、起きている時間を含めて、一日の生活デザインを描くことが重要です。

しかし、十分な睡眠時間が取れない方もおいでになることでしょう。そのような方は、お昼休みに10分~15分くらいの「昼寝」を習慣にする方法もあります。

昼寝の前にコーヒーなどのカフェインを含んだ飲み物を摂ると、眠りすぎを防ぎ、起きてからのパフォーマンスも良いことが期待できるので、積極的に活用してもいでしょう。

時間がなければ、「寝る量」ではなくて「眠る質」を確保するsという発想も、睡眠負債解消法になります。
睡眠負債が解消できれば、脳や身体の機能がよく働くだけでなく、ストレスへの耐性も生まれます。健康で元気に過ごすためにも質の高い睡眠を心がけてください。

枝川 義邦/早稲田大学研究戦略センター教授
よい眠りは生活のデザインからYOMIORI ONLINE(2018/1/15)

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